中空バルブ
バルブ内部を中空にしてナトリウムを封入したもので、ナトリウムの冷却作用によって、より高温下での使用にも耐えることができます。
目的・用途に応じ、バルブ軸内部を中空にした軸中空バルブおよびスーパー軸中空バルブとバルブ傘部にまで中空部を拡大した傘中空バルブの3タイプがあり、この軸・傘両タイプの中空バルブの生産体制を整え、幅広い市場ニーズに対応が可能となります。
フジオーゼックスの傘中空バルブ
独自のノウハウで作られた高品質傘中空バルブ
フジオーゼックスの傘中空バルブは傘部に溶接部を持たない安全性の高い構造となっています。これは、冷間鍛造で中空形状を成形するという世界唯一の技術により製造されることによるものです。
エンジンバルブに求められる機能
①エンジンバルブは、シリンダー内で1000℃を超える高温・高圧の燃焼ガスにさらされるため、耐熱性が求められます。
②エンジンバルブは1分間に数千回の上下運動をするため、軽量化が求められます。
傘中空バルブの効果
フジオーゼックスの傘中空バルブは、鍛造による独自の中空一体加工で、傘部・軸部とも空洞にし、熱伝導率の良いナトリウムを封入。高温にさらされたバルブ表面の熱を空洞部分に伝え、バルブの温度を下げることができます。これにより、異常燃焼(ノッキング)防止につながり、ひいては、エンジンの高性能化と燃費向上を実現、環境負荷低減に貢献します。
傘中空バルブの沿革
当時の最高の技術を用い、航空機用エンジンバルブ(傘中空バルブ)を開発、製造したことに始まる。
軸中空バルブ製造工程
アジア圏最大級の生産量。材料や設備開発、生産プロセスの検討など、良品を作るための努力は惜しまない。
エンジンの高機能化を支えるために、素材の提案から完成品までを一貫して管理。設備に関しても、生産現場がより効率的に業務に取り組めるよう、自社で設計しています。また、難削材の鍛造、精密研削といった工法における独自技術を開発して業界をリード。適切な生産プロセスも追求することで品質も安定させることができました。なお、本社工場と藤沢工場を合わせた生産量としては、アジア圏でも最大級を誇ります。
鍛造工程には、熱間成形機、矯正機、プラズマパウダー溶接機などを設置。機械工程にはセンタレスグラインダー、自社設計のMUG研削盤や自動計測機など、寸法や形状の精度に徹底してこだわり、リークテスターによる全数検査を実施し、お客様に満足して頂けるモノづくりに努めています。