代表取締役社長 辻本敏

中期経営計画について

2021~2023年3か年の中期経営計画を発表致しました。前中期で目指した自動車エンジンバルブ事業の高機能化及び海外拠点への大投資成長戦略は中国自動車市場の鈍化を主とした2019年の受注環境の変化とそれに追い打ちをかけたコロナ禍によって、収益、キャッシュフロー重視路線への転換を余儀なくされ、結果としての経営指標についてはいずれも目標未達となりました。しかしながら高機能バルブ商品の開発と量産受注、顧客の多様化、海外3拠点との相互補完体制の確立など、次中期に活きる成果は残すことができたと評価しております。

前中期策定時には継続する中国自動車市場の拡大を前提とした受注環境認識に基づいた右肩上がりの成長戦略であったわけですが、今回の計画を策定するにおいては事業環境の激変を認識せざるを得ません。投資の刈り取りで生まれる資金を活用して今後十年の成長を図るにはどのような経営方針をとるべきか、半年以上かけて社内的に議論した結果をまとめて発表させていただきました。

第一のポイントは少なくともここ数年は回復が続くであろう受注環境において更に収益基盤を固めてしっかりと投資回収と利益水準の向上を図ることであります。そのことは今中期以降に想定せざるを得ない市場縮小、事業再編時代への備えにも繋がると考えております。

第二のポイントは上記で確保した資金を活用した将来の成長を担保する新事業の開発です。弊社は過去におきましても様々な新事業トライアルを行った実績がありますが、やはりエンジン関連部品に関するものが多く、それでは今中期の目的に沿いません。従って今回は既得の人脈・技術や、一から始める自社開発にこだわらずM&Aも視野に入れて探索を行うこととしました。本年4月にその専門部署を立上げ、活動を開始しております。

第三のポイントはESGであります。これは第一、第二のポイントをSDGs達成貢献の方向に向けて実行して行こうということであります。一例を挙げますと第一ポイントにおける生産コストダウンとCO2削減を組み合わせて電力のグリーン化(太陽光発電主体)を海外も含めて全工場で推進します。コストダウン投資には色々なアイデアが考えられますが、その中でSDGsを取り入れて優先順位を決めていこうということであります。新規事業につきましても同様にSDGsで方向性を定めて進めたいと考えております。

以上が今中期計画の骨子です。当社株主の皆様におかれましては、何卒ご理解を賜り今後とも変わらぬご支援をお願い申し上げます。

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