業績について
2024年3月期の決算を発表致しました。
年度始めの4、5月にはまだ半導体不足問題の影響がありましたが徐々に緩和され、中国を除くグローバルでの日系カーメーカーの生産が本格的に回復したこと、及びグローバルシェアアップを狙った拡販が順調に進捗したことなどから、6月ころより始まった堅調な販売と在庫積み上げ局面が期末まで継続いたしました。中国においてはBEVの過剰生産による廉価販売合戦が長期化し、日系各自動車メーカーも苦戦が続いている模様です。当社中国拠点の販売も前年割れが続いていますが、在庫調整が完了し、販売数も若干持ち直したことから、利益が出せる状況までは改善されています。新規拡販については順調に推移し、売り上げ・利益面での貢献が始まっております。
以上の結果売り上げにつきましては概ね前回予想をクリアする決算となりました。営業利益につきましては予想に届いておりませんが、期末に(株)ピーアンドエム買収が最終合意に達したため、その買収に関わる費用などが発生したことによるもので、実質的な営業利益はほぼ予想通りでした。また純利益が上振れしていますのは、今回の決算と同時に開示しました繰り延べ税金資産と債務を認識したその差分から先ほど述べた営業利益低下要因を差し引き、3.6億円の純利益増加影響が出たことによります。
この決算の結果、株主還元につきましても修正いたしました。2023中計の最終年度配当性向目標は30%以上となっております。2026中計は安定配当(DOE1.7%)+株主優待+その他(自己株取得)を合わせて総還元性向として40%を目安としています。そこで今期は純利益総額に対し両中計の中間的な総還元性向35%を目安に、配当約5億円+自己株式取得2億円とさせていただきました。
さて、今年度については自動車販売においてEVの減速とHVの好調が報じられており日系カーメーカーにとっては追い風となっているようで、総じて堅調な需要環境が継続すると想定しております。それに加えて新規拡販の販売増加が本格化すること、及び新たに買収する予定の(株)ピーアンドエムが7月より連結予定となることなど、26中計発表時の想定から変化がありませんので、2025年3月期業績予想は26中計と同水準となりました。このうち売上高は史上最高を更新する予想となっています。また株主還元につきましても26中計の方針にそった内容で計画しております。
以上報告申し上げます。株主の皆様におかれましては何卒ご理解を賜り、変わらぬご支援をお願い申し上げます。